国際理解講座「東京オリンピックを前に日本人に問われているもの」

2014.05.31

CIMG0430今年度初の国際理解講座は、富士宮で活動するアマチュアバンド『MOZZ
GREEN』の演奏で始まりました。
オリジナル曲「どうせ来るなら富士宮」「富士には月見草がよく似合う」を含む5曲の歌のプレゼントは、講座に臨む受講者をリラックスさせました。
 


CIMG0464 講座はパワーポイントを使用する講義形式の前半と、受講者参加型でロールプレイングを行う後半という2部構成で行われました。

 現在はソーシャルメディアが発達し、外国人と容易につながりをもてることを前提に、それではどのように情報を発信していくべきかを多くの例を交えながら丁寧にお話しいただきました。
イラストなどで視覚に訴えると外国人は理解しやすく、また、どこで英語の情報を得られるのか、ということを広く知らせることで、外国人が正確な情報を得られるだけでなく、日本人の負担も減りお互いに助かるのではないかということでした。

 CIMG0476外国人に接する際に留意する点としては“日本人にとっての当たり前が外国人にとっては当たり前ではないこと”“言葉(文字)の壁があること”等が挙げられました。
具体例としては、海外では必ずしも自動販売機が一般的ではなく、お釣りを受け取るのにも苦労すること、表記が日本語のため、“温”か“冷”かさえわからないこと、トイレやトイレのハンドドライヤーのハイテクさに感動する一方、ハイテクすぎて使用方法がわからないこと等がありました。
外国人の間違いを正してあげることで、後に続くひとにも正確な情報が伝わり、さらにその情報はソーシャルメディアで拡散していく可能性もあるということでした。

 CIMG0490ロールプレイングからは富士市でALTをしているトレド氏がアシスタントとして加わり、不慣れな日本で困っている外国人役を演じ、受講生はそれに対処する方法を実地で学びました。
トレド氏が英語で話しかけるという設定のため、参加の挙手を求められると受講者は伏し目がちでしたが、指名されるとそれぞれ英語とジェスチュアで対応。講師は、これこそ日本人ならではのシャイさであり、グラマーにこだわる必要はなく、ワードとワードをつなぐだけで良い、ハートとハートのコミュ二ケーションこそが大事なのであると強調し、受講者は「ポジティブな結果を成し遂げるために、表現力豊かなコミュニケーションをとること」という一文を復唱しました。

 ロールプレイングに参加した受講者には講師から手作りのバナナケーキがプレゼントされました。受講者からの質問にも丁寧にお答えいただき、時折日本のギャグも交えた朗らかな講義は、“おもてなし”の心そのものを講師が体現しているようでした。(事務局 吉野)

*こちらからも写真をご覧いただけます:富士宮市国際交流協会事務局facebookページ